おばあさんになったらもうキレイじゃない、もうバラ色の生活を送れないというのは誰が決めたのですか?年をとってもキラキラしている5人のおばあさんたちの生き方を見ていきましょう!


ずっともったいなくて着られていない赤いワンピースを着て、ピンク色のリップクリームを塗ると、ちゃんとおめかしした自分を久しぶりに見て踊り始めたおしゃれなおばあさん。このドラマの1シーンに見入った私のおばあちゃんは「すてきね」とつぶやきました。

「じゃあおばあちゃんもおしゃれしようよ。手伝ってあげる」

「やめなさいよ、もうこの年なんだから笑われちゃうよ」とおばあちゃんは手を振って断りました。

「私の他に笑う人がいるの?」私は冗談っぽく言いました。

世間が描いてきたお年寄りのイメージには、鮮やかなものはめったになく、いつも元気がなくて、弱くて、助けが必要なように見えます。実は元気なお年寄りは少なくありません。ただ世間の目によるプレッシャーで、自信を出せず、どんよりと生きています。違う世代の人々が楽しく生きる姿を見たければ、この5人のおばあさんのインスタグラムを見てみましょう。年をとってもかっこよくて美しい、人生の後半に入っても全く気にしない、一生自分のために生きていく人たちです!

白髪は年を重ねた証ではなく、自信の源だ:シルヴィアンヌ・ドガンスト

フランス出身の60代のおばあさん、シルヴィアンヌ・ドガンスト(Sylviane Degunst)は、54歳のとき白髪でありながらモデルになり、プラダのシリーズ広告のモデルを担当しました。シルヴィアンヌの髪は年をとって白くなったのだと思いがちですが、彼女は18歳から若白髪になりました。それで落ち込んでいましたが、カメルーン出身の友達が、カメルーンでは若白髪は知恵と才能の象徴だと言ってくれてから、若白髪を受け入れるようになり、よく髪型を変えてレイヤードコーディネートを輝かせました。

外見に自信がなくて自分を否定する人は、シルビアーヌから、「イヤなことは必ずあるけど、見方を変えれば自分を解放できる」ということを学びましょう。あなたを解放できるのはあなた自身だけなのです。

写真|インスタグラム

写真|インスタグラム

写真|インスタグラム

ファッションとは自分を生きること:ダイアン・キートン

流されない女性は年を重ねたらどうなりますか?

≪アニー・ホール≫に出演し、ゴールデングローブ賞やアカデミー賞、英国アカデミー賞といった最優秀女優賞を総なめにしたダイアン・キートン(Diane Keaton)。デビューしたばかりのころはやさしくてかわいいイメージでしたが、時を経るごとに、コーディネートを通して自分らしくありのままの姿を見せるようになりました。まだファッションリーダーというわけではないかもしれませんが、ダイアンのコーディネートには自分らしさがあふれています。彼女は2019年の初めから自分のコーディネートを次々とインスタグラムにアップし、ファンたちと交流して、ファッションとスタイルに年齢制限などないということを証明しました。自分を生きれば、73歳のおばあさんでもファッションリーダーになれます。

自分がどのようなスタイルを作れるのかわからないなら、ダイアンのファッションから、1歩ずつ好きなものを探してみてはどうでしょうか。自分のスタイルを築けば、ファッションというのは、自分を生きることの言いかえだということがわかります。そのため、どのようなスタイルを作れるのかより、どのような自分を見せたいのかを考えるのです。

写真|インスタグラム

写真|インスタグラム

写真|インスタグラム

フォロワー数なんて知らない、投稿したくなったら投稿する:コジママサコ

コジママサコのインスタグラムのアカウントを見れば、日本のファッション業界の有名人かと思ってしまうでしょう。白い巻き髪に丸くて黒いサングラス、そして大ぶりでカラフルなアクセサリーをつけていて、ファッション業界の人間にしか見えませんが、彼女は実は私たちと変わらない、楽しく生きている普通の人です。ファッションを愛する彼女は自分なりのセンスがあります。私たちから見ればおしゃれなサングラスや大げさに見えるアクセサリーは全部、彼女が20年前に購入したものや、自分でつくったものです。

コジママサコがファッションリーダーになったきっかけは、娘がツイッターに投稿した1枚の写真でした。大勢のフォロワーがいますが、それでもコジママサコは自分らしく生きています。インスタグラムの投稿時間は決まっておらず、生活のほとんどは何も変わらずまじめに生きている彼女は、最も普通の人に近いファッションリーダーといえるでしょう。

小柄な女の子なら、コジママサコからアジア人に似合うコーディネートや、老年期のライフスタイルの可能性を探し出せます。ネットを離れる老後の生活を想像できないネット世代のあなた、ネットを通して老後の生活を記録しましょう!

写真|インスタグラム

写真|インスタグラム

写真|インスタグラム

年をとっても優雅に:リンダ・ロディン

近年、ファッション業界では「熟女モデル」という風潮があります。老後を迎えたおじいさんとおばあさんたちがファッション業界に入り、クリエイティブさをもたらしました。リンダ・ロディン(Linda Rodin)とほかのモデルとの違いというと、彼女は若い頃からずっとファッション業界の人間です。ファッションエディターとして勤め、コスメティックブランドを立ち上げ、ブティックや画廊を経営し、若くからファッションに出会い、ファッションと生きてきた自分らしさを持っているおばあさん。「年をとっても美しく、そして優雅に」というのが彼女のファッション哲学です。

優雅な老後の生活に憧れているなら、リンダをお手本にしましょう。ファッションは彼女に優雅さと自信を刻んだのです。時間は彼女から何も奪えず、それどころかかえって彼女の生活を豊かにし、輝かせました。

写真|インスタグラム

写真|インスタグラム

写真|インスタグラム

ロックは一生ものの信仰:パティ・スミス

パンク歌手のパティ・スミス(Patti Smith)は、1970年代に注目を集め、2007年にはロックの殿堂入りを果たしました。ロック歌手である彼女は、詩人でもあります。社会と政治に関心を持つ彼女は、〈ロックンロール・ニガー〉(Rock N Roll Nigger)という曲を書きました。ニガーという差別用語を使ったため、この曲は放送禁止となりました。しかし、パティの意図は決して人種差別しようとしたのではなく、黒人たちと同じ立場になって、猛烈な怒りで白人社会からの不公平な扱いや差別に立ち向かえと訴えたのです。このようなロック精神は、あの頃から今まで、パティの魂に刻まれたままです。

世間が決めた女性の枠からはみ出したければ、「あるべき姿」に従わず、ただ自分とロックを表現するだけというパティの生き方を見習いましょう。

写真|インスタグラム

写真|インスタグラム

写真|インスタグラム

年齢に縛られず、思うままに自分を生きるのが、この5人のおばあさんの共通点です。彼女たちにとって、制限になるものなどありません。自分を生きるのは難しくありません。まず、自分に貼っているレッテルを外しましょう。

家を出る前に、私はしわに何が隠されているのかを見てみたくて、おばあちゃんの顔をよく見つめると、1つの世界が見えました。歴史の教科書にしか存在しないと思っていた、おばあちゃんが自ら歩んできた、美しく、素晴らしい世界を。そして私は、リップクリームを買ってあげることをこっそりと決めて、おばあちゃんが好きなダークレッドにしました。おばあちゃんにあげると、おばあちゃんはドラマに出ていたあの女性のように笑いました。

このような特別なおばあさんを取り上げなくても、みんなが年齢に縛られずに自分を生きられる、誰でもアイコンになれる日が来ますように。