太った、シワが出てきたなど、世間は常に女性に視線を注ぎ、基準から少しでも外れたら厳しく評価します。でも女性もまた人間。加齢による自然な変化で評価される筋合いはありません。5人の女性セレブの潔い主張!
私は一筋縄ではいかない、ヤバイ女よ/普通じゃないの ママの娘なんだもの/私の自由を侵してくんなよ/それを手に入れるためにここまで来たんだから
I'm nasty, I'm evil/Must be something in the water or that I'm my mother's daughter/Don't fuck with my freedom/I came up to get me some
7月2日、マイリー・サイラスが新しいシングル『Mother's Daughter』を発表しました。長い間、女性の身体は、外見から服装、性から子宮にいたるまで世間に囚われ管理されてきました。たとえば、中絶しようとすると非難される、老いたり太ったりすると笑われる、性経験が豊富だと不純と言われる、性経験がなかったら高齢処女とからかわれる、といったことです。
女性の身体について意識が高まりつつある2019年、多くの女性セレブは自分自身の力と魅力で、世間の女性の身体に対するイメージを覆そうとしています。5人の女性セレブが、どうやって自分のやり方で美しさの定義をひっくり返すのかを見ていきましょう。
写真|《Mother's Daughter》MV
マイリー・サイラス:DON’T FUCK WITH MY FREEDOM
マイリー・サイラスは少しクレイジーなイメージをもたれがちですが、それは世間が常に女性有名人にラベル(レッテル)を貼るからです。ライブでの服装やミュージックビデオから、彼女が、女性の身体に世間がかける制限に対抗し続けているのがわかります。今年の6月5日、マイリー・サイラスはファンに無理やりキスされました。このニュースのコメント欄には、「いつもセクシーな格好をしているから、男にキスされてもおかしくないでしょう」というコメントがありました。それに対して彼女は「女性は何を着ていても、誰と一緒にいても、彼女の同意をもらっていない限り、触るんじゃない」と反撃し、DON’T FUCK WITH MY FREEDOM(私の自由を侵してくるな)というハッシュタグをつけました。
そして7月2日、マイリー・サイラスは自身を宣言するような新曲《Mother's Daughter》をリリースしました。この歌は、アメリカで物議を醸した中絶禁止法について歌っているだけでなく、乳首が擦れ合うシーンや股間に牙のようなスタッズが配されたボディースーツで、女性の性欲は汚名を着せられるべきではないと訴え、また女性は自分自身の身体を掌握し、自分のイメージを決定する権利があることを表現しました。
カーリー・クロス:ヴィクトリアズ・シークレットが伝えるイメージは本当の私を表現できるとは思いません
カーリー・クロスは7月1日のVogueのインタビューにおいて、2015年にヴィクトリアズ・シークレットとの契約を終了し、同社の「ヴィクシーエンジェル」を引退した理由を明らかにしました。
カーリーは2015年、ニューヨーク大学に入学し、そこでフェミニズム理論を学びました。それがきっかけで、何度も考えた結果、彼女は一番儲かるヴィクトリアズ・シークレットとの契約を終了しました。「契約を終了したのは、ヴィクトリアズ・シークレットで本当の私を表現できるとは思わないし、女の子たちに伝えたい美しさの定義にもズレがあるからです。この決断は、フェミニズムを学んでから初めの大切な1歩でした。私は私自身の声で、どんな会社とコラボするのか、世界にどんなイメージを伝えるのかを決めることができたからです。」
写真|インスタグラム
ジョリン・ツァイ:レッドカーペットは誰が考えた?出てこい
第30回「金曲奨(ゴールデン・メロディ・アワード)」の授賞式で、ジョリン・ツァイは、もうレッドカーペットを歩かないと表明しました。マスコミから理由を聞かれて、彼女は「ただ飽きただけです。式の寸前に疲れを覚えました」と答えました。
デビューしてから10年間にわたり、どうしたら「ジョリン・ツァイ」が皆に好かれるかをばかり考えていた彼女はもういません。今の彼女は制限を打ち破り、皆の期待を満たすことを考えないことにしました。美しさというのは、女性自身が決めるべきものです。
ジョアンナ・ウォン:ワキ毛を見られることを全く気にしません
金曲奨(ゴールデン・メロディ・アワード)の打ち上げパーティーで、ジョアンナ・ウォンは審査員賞を受賞しました。記者会見において、「受賞したときワキ毛が見えたが、そのことを気にしているか」と聞かれた彼女はあっさりと「全く気にしません」と答えました。
なぜ気にする必要があるの?という彼女のかっこいい返事は、多くの女の子の心の声を言葉に出したものでした。
イギリスのユージェニー王女:どの傷跡にも私の過去と未来を語るストーリーがあります
イギリスのユージェニー王女は去年の自身の結婚式において、Vラインに背中が大きく開いたドレスを着て、長い傷跡を晒しました。この傷跡は、彼女が自分の身体を受け入れる宣言だといえます。
写真|インスタグラム
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彼女は12歳のとき脊柱側弯(そくわん)症と診断され、手術を受けなければなりませんでした。手術を受けたことで病気は治りましたが、背中に消せない傷跡が残りました。しかし、ユージェニー王女は「ずっと傷跡を見せるドレスが着たかったのです。どの傷跡にも私の過去と未来を語るストーリーがあると信じていますから」と話しました。
写真|インスタグラム
ぷにぷにとした身体といい、身体に刻まれた傷跡といい、誰だって自分の身体を不満に思うことがあるでしょう。そんなときはこの5人の女性の名言を思い出してください。それでもまだ自信が湧いてこない、自分を動かす力がほしい、という人もいるかもしれません。でも、心配はいりません。いつか自分の道を開くことができますから。